昔ながらの酒屋さん「みたまり酒店」〜最高の一本をあなたに〜
皆様こんにちは、e-yan通信部です。
秋も終わり、ついに季節は冬になります。
冬支度はもうおすみになりましたか?
今回は東大阪にある昔ながらの酒屋さん、「みたまり酒店」さんにお邪魔してきました。
みたまり酒店さんは創業40年以上で、昔ながらの趣が残る雰囲気はどこか懐かしさを感じさせてくれます。
ワインの魅力をお客さんに伝え、馴染み深いものにするために、低価格のワインを多く取り扱い、難しい言葉を使うことなく紹介されています。
みたまり酒店さんおすすめの南アフリカ産ワインコーナー
店内は、ワイン、焼酎、日本酒など豊富に取り揃えられた酒類はもちろん、おつまみや、お菓子、アイスなど気軽に手に取りたくような商品が数多く並んでいて、かわいい手書きのポップが目を引きました。
店内の様子
そんなみたまり酒店さんが掲げるコンセプトは、
『ふだんの食事にもあう毎日飲めるおいしいワイン』
なぜか肩に力が入ってしまうイメージのあるワインが、
「実はワインはもっと気軽に飲める」「いつものお料理にもバッチリ合う」お酒であることを1人でも多くの方に感じてもらえるようにという思いが込められています。
今回 取材を受けていただいた「みたまり酒店」の室本陽子さんは、いろんなお酒に合う料理を研究されており、ブログなどでその料理を紹介されています。
取材を受けてくださった室本陽子さん
インタビュー
e-yan:
どのようにしてワインと合う料理を考えているのでしょうか?
室本さん:
やっぱり一番は実食ですね。
自分で作ってみてこんなお料理にしてみたからなんのワインにしようかなみたいな。
たとえばボジョレーヌーボーひとつとっても、味わいって作り手さんが違うと千差万別で全然違うんですよね。
だから一般的にいわれるボジョレーヌーボーによく合うチーズと言われているものでも、合うボジョレーヌーボ―もあれば、なんかいまいちちょっと違うぞっていうボジョレーヌーボーもあるんです。
だから一回自分で試してみる。
で、合ったものを言った方がお客様にも自信を持って言えるかなって、なるべく試すようにしています。
e-yan:
お客さんにお酒と合う組み合わせを教えてもらうことはありますか?
室本さん:
そうですね、「この前こんなんしたけどすごく合ったで」とかお聞きすることはありますね。
お客さんの中には、やっぱり料理が好きな方が多いので。
e-yan:
意外だった組み合わせとかありますか?
室本さん:
ワインを教えていただいている先輩のソムリエさんに教えていただいたサバなんかは、青い魚は赤ワインとも合うよっていう意外な食べ合わせを教えていただいたりもしましたね。
そういう方がいらっしゃるお店に行くと新たな発見があるので、受け売りをいただいてお客さんに伝授することも多いです(笑)
e-yan:
ワインと合うおすすめの料理はありますか?
室本さん:
一番良くするのはお漬物とワインですね。
これがすごく合うんですよ!
今からの季節だと “すぐき” だとか “いぶりがっこ” ですね。
あとは、沢庵だとか壬生菜や奈良漬けも合いますよ。
赤ワインならいぶりがっこの燻製した感じと合うので、クリームチーズといぶりがっこを混ぜてパンに塗ってもおいしいですよ!
ワインはすごく身近なもので楽しめるので、「ワインかぁ~」って難しく考えずにビールみたいに難しく考えないで気軽に楽しんでいただける窓口になれたらいいなぁ~と思っています。
e-yan:
逆にワインと合わない料理はありますか?
室本さん:
スルメとワインはかなり辛いものがありますね…
スルメをしがんでからワインを飲むと、口いっぱいに広がる生臭さが…
でも、スルメと合うワインがあるみたいで、今探しているんですよ!
数の子もワインと合わないって感じだったんですけど、ワサビ漬けにして加工するとワインに合うようになったりするんです。
同じ魚でも添える調味料によって、ワインとの相性ってグッと縮まるんです。
そして、生臭さをカバーする最高の調味料がオリーブオイルですね。
オリーブオイルをかけてやると生臭い感じが乳化されて、そこにスパイスをかけることによってさらに生臭さが消えますね。
e-yan:
同じワインでも産地や作り手によって味は大きく変わりますか?
室本さん:
そうですね~同じワインを何十年後に飲んでもビンテージが変わっているので間違いなく味は変わっていますし、天候も全く同じという事はないですし、作り方や作り手が変わったりすることもあるので毎年変化します。
開けた時が最初であり最後でもあるので、一期一会だと思うとすごくワインの世界って楽しいなって感じます。
e-yan:
休憩スペースでも、こういったワインの専門的なお話をされたりもするんですか?
室本さん:
いえ、ここでは年配の方が憩いの場として毎日お茶を飲みながらお話をしに来られていますね。
昔ながらの酒屋さんならではのスペースだと思いますね!
休憩スペースでの取材風景
e-yan:
これからターゲットにされている年代などはありますか?
室本さん:
年代というよりかは、広く情報を発信できたらいいなと思っています。
まだ今は来てくださる人も限られていますが…最近では有料テイスティングなどの企画をしていました。
e-yan:
仕事でやりがいを感じたことはなんですか?
室本さん:
私が、おすすめしたワインをお気に召して頂けたかなと心配したりするんですけど、おすすめしたワインが「すごく良かった」と言って頂けるとすごく嬉しいですね。
e-yan:
子供さんが来店されることはありますか?
室本さん:
駄菓子があるとき来てくれますね。
アイスクリームも置いてあるので夏休みにも来てくれます。
たまにお使いで調味料を買いに来る子もいますね。
昔はお使いとか多かったんですけど、今は減りました。
e-yan:
これから何か企画を考えていますか?
室本さん:
有料試飲の回数を増やして、気取った料理じゃなくてお家でできるべたな料理とワインを合わせる企画を考えています。
あとはお客さんとたくさん話して、買いに見えたお客さんに何食べられるんですか~って聞いてワインをおすすめしたりですね。
情報が多いほど、おすすめできるワインが絞られてくるので。
e-yan:
これから先何か考えていることはありますか?
室本さん:
若い方をもっと呼び込むような形にしていかないとダメだろうなと考えています。
わざわざ来ていただく仕掛けをしていかないと、やっぱりこれからはだめなんじゃないかなと思っていますけど、仕掛けがなかなか…
Facebookとかもやっていますけど、やっぱり初めてのお店って入りづらいじゃないですか、その辺がネックですね。
だから、入りやすさを強調できたらいいと思ってますね。
まずは、来てください!
取材を終えて
丸田
私自身お酒は好きですが、ワインはあまり飲まないので今回の取材でワインに興味を持てました。
ワインとお漬物の組み合わせやスルメと一緒に飲まないほうがいいなど、取材をしないときっと知ることはなかったことがたくさんありました。
最後に、今日の夕食に合うワインを教えていただきました!
今回、貴重な時間を割いていただいて取材を受けてくださった室本さんには本当に感謝です!
中西
取材中でも「こんにちはー」と何人もの地元の方が訪れていて、ずっと和やかな声が聞こえていました。ゆっくりとした時間が流れる店内の、おうちのような温かさ。毎日お客さんが訪れたくなる気持ちがすごくわかりました。
最後にe-yanメンバーが今晩のおかずに合うおすすめのワインを教えてもらっていました。
「今日の晩御飯は~なんですが、合うワインってありますか?」
「それなら~」
「なるほど、では帰りにスーパーによって買ってきます」
・・・・・・ここで買わないのかっ!!!
なんておもしろいやり取りも交えて終始楽しくお話を聞かせていただけました。
室本さん、お忙しい中取材にご協力いただき、ありがとうございました!
河野
ワインについて知らないことばかりでしたが、例えや冗談を交えながら丁寧にお話しして下さった室本さん。
室本さんの話から同じメーカーの同じワインでも飲み方や開けるタイミングによって味が変化することを知りワインの無限の可能性を感じました!
今回の取材で私が感じたことをまだワインを飲んだことのない人にも感じてもらえれば良いなと思いました。
みたまり酒店:大阪府東大阪市森河内西2-32-15
取材協力者:室本陽子さん
お問い合わせ:TEL 06-6783-2920
FAX 06-6783-2917
Blog:http://s.ameblo.jp/ebizou403/
Facebook:https://ja-jp.facebook.com/mitamari/
取材班:
近畿大学総合社会学部3年 丸田邦英
近畿大学総合社会学部2年 中西涼
近畿大学総合社会学部1年 河野隼士