東大阪長栄寺郵便局~地域に根ざした郵便局づくり~

こんにちは、e-yan通信部です。

梅雨も明け、本格的な夏を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか?

今回私たちが取材させて頂いたのは、「東大阪長栄寺郵便局」局長の杉山さんです。

 

 

 

東大阪長栄寺郵便局について

現在では、東大阪市内だけでも56の郵便局があるそうです。

郵政民営化前、郵便局は大きく分けて、普通郵便局と特定郵便局と簡易郵便局があり、東大阪長栄寺郵便局は特定郵便局に分類されていました。

特定郵便局は、全郵便局の約4分の3を占めており、とても身近な存在です。

現在では、直営郵便局と簡易郵便局の2種類に分けられました。

 

特定郵便局ができるまで

現在の郵便制度は、明治4年にできたそうです。

当時、東京から大阪間には政府直轄の「郵便役所」が置かれましたが、郵便局を全国に広めることが財政的に難しかった政府は、地域の名士に協力を仰ぎ、土地と建物を無償で提供してもらったのです。

これをルーツとしているのが特定郵便局です。

 

特定郵便局の特徴

特定郵便局は、地元をよく知る名士が代々、局長を受け継いできた郵便局です。

公募となった現在も多くの郵便局は、子、孫と受け継がれています。

特定郵便局の局長は原則転勤はなく、地域のことをよく知っているため、地域に貢献できるのだそうです。

 

 

杉山さんが考える郵便局のあり方

杉山さんは、郵便局は日本の文化だとおっしゃっていました。

その背景には、年賀状や暑中はがきを書くという、日本に根付いた風習があります。

ご近所付き合いや、遠く離れた親戚とのはがきを介してのコミュニケーションなどお互いの近況報告の形は様々ですが、やはり手元にいつまでも残るはがきは素敵ですよね。

 

便利の悪いところにあるべき存在

民営化前、沖縄のある島の郵便局が廃局になるという話があり、その島のおばあさんが「また日本の国に見放されてしまう」とおっしゃったそうです。

それは、その島にある「国の施設」が郵便局だけだったためです。

杉山さんはその一言を聞いて、便利の悪いところに住んでいる人はどうしたらいいのかと考えたとき、郵便局は最後のとりでだと思ったそうです。

 

地域を見守る存在

杉山さんは、郵便局が地域の子供たちを見守る場でもありたいとおっしゃいました。

集団登校、街角見守りがなくとも、みんなが子供たちを見ているまちづくりをしていきたいと考えられているそうです。

 

 

杉山恵三さんについて

杉山さんは、局長をされる以前までは神戸市役所の職員をされていたそうです。

普段は、局長をされていますが、その他にも、東大阪に密着した活動をされています。

 

現在取り組まれている活動

杉山さんは、局長に就任して以来、様々な活動を歴任されてきました。

現在取り組まれている活動としては、東大阪市民ふれあい祭り実行委員会の副実行委員長をされており、住民の方と一緒にふれあい祭りを盛り上げられ、毎年約40万人にものぼるお客さんがつめかけているそうです。

他にも東大阪市文化振興協会の理事長として、地域文化の振興と活力ある地域社会の形成を目的として文化が香る東大阪を目指されているそうです。

 

杉山さんが考える東大阪

杉山さんは、東大阪に密着してお仕事をされています。

東大阪市は、比較的ハード面では充実していますが、子供や高齢者などの社会的弱者にとって優しいまちづくりが大切だとおっしゃっていました。

中でも、理想的なまちづくりを達成するには「人づくり」をしないと「まちづくり」は始まらないということも述べられました。

 

 

学生へメッセージ

学生のときはしっかり遊んで、学生でしかできないことをやってほしいです。

いろんな経験を重ねていくうちに、知恵として残り、ものの見方にも影響してくると思います。

そしてできたら海外にも行って、その国の人たち、まちを見てほしいです。

日本にいると、ものの見方のベースが出来上がっているけれど、海外に行くとベースが違っているため面白いものが見えるので、そういったものをどんどん見る機会を作ってほしいです。

 

 

取材を終えて

感想

上山:

杉山さんの日々の東大阪に密着した活動が、郵便局での業務のモチベーションにつながっているということがわかりました。

局長もされていますが、それだけにとどまらず常に東大阪の未来を見据え、様々な組織を掛け持ちしながら活動されることが地域の人に親しまれ、慕われる要素の一つだと分かり、地域に根付くことに誇りを覚えながら仕事をこなす大切さを学びました。

 

坂本:

今回は初めての取材で至らないところも多々あり、緊張してしまいましたが、貴重なお話を聞かせていただいて、有意義な時間になったと思います。

これからも活動を頑張っていきたいです。

 

田中:

杉山さんは日頃から地域とのつながりを深められ、地域の活動に熱心に取り組まれていることへの想いを知ることができました。

地域の人達とのコミュニケーションがあって皆さんが郵便局を利用するという信頼関係ができているということがわかりました。

 

 

 

 

取材先

東大阪市長栄寺郵便局

住所:大阪府東大阪市長栄寺20-17

HP:http://map.japanpost.jp/p/search/dtl/300141264000/

 

取材班

近畿大学総合社会学部 3年 田中美空

近畿大学総合社会学部 2年 上山華凜

近畿大学総合社会学部 1年 坂本千晴

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