ITと人の繋がり
今回、私たち通信部は有限会社アライブさんへ取材させていただきました。
なぜかというと、取材メンバーに情報通信業界を志望している就活生がいるからです。
アライブの代表取締役である金澤和也さんはパソコン教室の経営者でもあり、SEでもあります。
東大阪バーチャルシティの会員さんのシステム構築などのお手伝いもしていただいている企業さんです。
将来SEを考えている方やパソコン教室に通うことを考えている方は必見です。
今回のトピック
・SEについて
・パソコン教室について
・若者に伝えたいこと
SEについて
そもそもSEという職業を知っていますか?
もしくは、なんとなく聞いたことがあるという方もいらっしゃると思います。
SEとは
システムエンジニア(SE、エスイー)は、和製英語で「情報システムの構築に携わるITエンジニア」といったような意味の語である。(Wikipediaより)
具体的な例として、業務的に手書きが多い企業さんに対して手書き書類が多いと書類がかさばり、検索もできません。
このような問題を抱えた顧客から依頼がきます。
そこでSEが書類をデータ化することで顧客の業務の効率化に携わります。
そうすると今まで事務処理で時間を費やしていた分を違う業務に手をまわすことができます。
システムを導入することでお客様の仕事を良い方向へ改善することがSEの仕事です。
上記の例は金澤さんが実際にSEとして行った仕事内容になります。
SEについてある程度わかっていただけたでしょうか?
では次に、金澤さんにSEという職種についてお聞きしました。
金澤さんがSEという職に就いたきっかけとは?
高校生のときにお知り合いの方の職業がSEだったので興味を持ち始めたそうです。
しかしPG(プログラマー)の方が興味あったのでそちらを目指し専門学校に入学しました。
そして、金融会社のSEとして就職されました。
SEに必要な能力とは?
ずばり、コミュニケーション力です。
お客様の求めているものを正確にヒヤリングするためです。
もしきちんと対話ができていなければ、お客様の要望とは違ったシステムが出来上がってしまいます。
プログラミング能力が大切だと思っていましたが、それ以上にSEには対話能力が求められていることに驚きました。
仕事で嬉しかったことは?
お客様の笑顔が見られることです。
しかし、システムが完成してもお客様に何年か使っていただかないと仕事の業務が改善されたかわかりません。
笑顔が見られるのはだいたい1年後だそうです。
仕事で失敗したことは?
チーム内での意思疎通ができていなためにシステムが上手く作動しなかったことです。
プログラミングは基本的に英語表記です。
例えばAさんがcommunicationを略してcomとプログラミングし、Bさんがそのcomをcomputerのcomと思いプログラミングしていくとお互いが作ったシステムを結合させるときに動作不慮が起こります。
そういったことが起こらないためにもお客様以外に、会社の仲間内での意思疎通も大切になります。
では次に、パソコン教室についてお話を伺いました。
パソコン教室について
パソコン教室を立ち上げた経緯とは?
教育機関にパソコンを教える機会があり、学校の先生と生徒に教えていく中で「教える」ことの楽しさを感じ、28歳で独立しました。
初めは、学校の先生に来てもらえることを考えたパソコン教室でした。
なぜ学校の先生なのかというと、一般の生徒と違い例えば学級通信の作り方を知りたい先生もいれば、業績表を作りたい先生もいるなど先生によって学びたい内容が様々だからです。
そういったことから金澤さんはマンツーマンの指導を行ってきました。
それが今のアライブパソコン教室のマンツーマン指導に繋がっています。
受講生の年齢は?
平均すると55歳前後になり、特にSNSについて学ぶ方が多いそうです。
なかでも、FacebookやTwitterの機能を学ばれる方が多く、アカウントの管理方法について不安な方がたくさんおられる様です。
また、アライブさんでは法人向け、個人向けの出張サービスも行っています。
その出張サービスの中からご老人向け出張サービスについてお聞きしました。
ご老人向けに出張サービスを行うことによってご老人にどういった影響があるのか?
事例として、ある退職された旦那様に金澤さんが出張サービスを行っていました。
その旦那様は足が悪く、軽度の認知症でした。
そのため、IDやパスワードを忘れることが多く、夜中でも頻繁に金澤さんに問い合わせの電話がかかってきていました。
そして約5年お付き合いをした後、久しぶりにその旦那様に会いに行った時に退職された65歳の時よりはるかにしっかりされ、パソコンも使いこなせていたそうです。
パソコンを通じてその旦那様が変わっていたことに驚いたそうです。
他にもアライブさんでは子供向けのパソコン教室も運営しています。
パソコン教室を通じて子どもに教えたいスキルは?
アライブさんでは将来、子供たちに対話能力を身に着けてもらうための前段階として、子供たちにPowerPointを使いプレゼンをしてもらいます。
なぜかというと、発表するにあたって情報収集したり、誰かに相談したり、決めていく力、発表するときの話の間や声のトーン、感情表現を養うためです。
それらが将来、子供が社会人になった時に役に立つと金澤さんは思われています。
これらはSEとしても欠かせない技術であり、クライアントとのやり取りの中で必要な事柄でもあります。
若者に伝えたいこと
最後に、学生に向けてメッセージをいただきました。
怖がらずに若いうちに多くの失敗をしてほしい、そして何回も失敗する上でその経験を活かしチャレンジ精神を身につけてほしい。
そういったことを乗り越えた人は人生においてアドバンテージを得られる。
失敗が怖いからとチャレンジしないのではなく、そもそもチャレンジしないと失敗は生まれません。
そういった失敗を若い時に経験することに価値があるということです。
取材を終えて
感想
山中:
私は就活をする上でSEについて調べていたので思っていたことと違うということはありませんでしたが、金澤さんが思う良いSEについてお聞きした時「お客様の話をきちんと受け入れ、把握してそこからお客様が要望していることに対してお客様の立場に立って様々な提案ができること」とおっしゃっていたので、いかにお客様の要望を聞き出すヒヤリング能力が大切かということをすごく感じました。
横山:
取材を通じて、SEという職の理解を深めることができました。なかでも、相手の要望に応えるうえで、コミュニケーション力が欠かせないという点が印象的でした。学生の間だからこそ挑戦、失敗を恐れず少しでも多くの経験を積むことは、社会人を目指すにあたり大切な心構えだと改めて認識しました。
取材先
取材先:有限会社アライブ
所在地:大阪市天王寺区石ヶ辻町3-12 明和ビル2F
電話番号:06-6773-1411
Web: http://www.alv.jp
取材メンバー
近畿大学 総合社会学部3年 山中浩暉
近畿大学 総合社会学部3年 横山貴一
近畿大学 総合社会学部3年 中西涼
近畿大学 総合社会学部2年 河野隼士