コンパスクラブ~人を育む卓球場~
こんにちは。
e-yan通信部です。
今回は東大阪の卓球場である「コンパスクラブ」さんを取材させていただきました。
入り口に入るとすぐ卓球ならではの球の音とシューズが床をこする音が聞こえてきて、活気にあふれていると感じました。
そしてその奥で生徒さんを指導なさっていた田中聖康さんにお話を伺いました。
田中さんご自身もコンパスクラブの卒業生であり、今はクラブの代表をされています。
通信部:
なぜここのコーチになろうと思ったのですか?
田中さん:
縁があったというか、人と人との巡り合わせです。
元々、僕は大学を卒業して小学校の教員免許をとりに行っていました。
「指導する」というのをしたいなと思っていて、それでこのコンパスクラブに誘われたのがちょうど噛み合ったのでやっているという形です。
通信部:
田中さんが卓球を始められたきっかけというのは?
田中さん:
親戚のお兄さんに誘われたのがきっかけで、このコンパスクラブに通い始めました。
卓球が嫌いなわけではないので、じゃあやってみようかなと。
通信部:
卓球をやってきて辛かった時期というのはありましたか?
田中さん:
時期で言えば高校生が一番辛かったです。怪我のため試合にだしてもらえないとかがあって。
「思うようにいかない」っていうのがありました。
ただそこでやめるなんてせずに、継続してきたから今があるんだなとは感じています。
-コンパスクラブという学び場-
取材をしている間に生徒さんのスクールが入れ替わる時間となり、気付けば私たちの周りには待機している生徒さんでいっぱいでした。
ここでは技術面と人間性を同時に育てる方針を持ち、小さな学校のような場所となっています。
通信部:
コンパスクラブに所属している生徒さんの人数というのは?
田中さん:
だいたい20名ちょっとくらいです。今は小学4年生から大学4回生までの生徒さんがいます。
上の人が下の子を見て、下の子は上の人を見ながらやっている感じです。
下の子は、ある程度のレベルに達すると大学生と一緒に練習できるというシステムになっています。
通信部:
クラブの雰囲気づくりなどはどのように行っていますか?
田中さん:
つくるというより、ここに来ている生徒さんたちは「試合に出たい」とか「勝ちたい」などを理由に自分から通っている子が多いです。
練習場の壁のホワイトボードにここで行う試合の戦績を順位付けしています。
競うことで競争心がさらに高まるので、どうやったらうまくなるのか考える力が付くと思い取り入れています。
勝負にこだわっているから習いたいっていうのがあるので、雰囲気というのが自然に出来上がってきます。
なので雰囲気づくりという点では気にしなくても大丈夫です。
通信部:
現在のクラブは田中さんが通われていた時代と何か変わった点はありますか?
田中さん:
特に変わった点はないですが、ただクラブには昔からルールがあり、上の人には挨拶をきちんとする。
練習が終われば片付けや掃き掃除。
ここではおにぎりやお茶を出しているので、作ってもらったら「いただきます」「ありがとうございます」。
飲んだらお茶を作って、食べたら洗ってなどです。
これはもう15年くらい前から決まった流れとしてやっています。
通信部:
試合に負けて落ち込んだりしている子などに対してはどんなケアを行っていますか?
田中さん:
「なぜ負けたか?」これが次の課題になります。改善したけど負けちゃった。
そうすればそれが次の課題になる。一段ずつ確実に上がれるんです。
だからたとえ負けても、「ここの課題はできたね、じゃあ次はこれをやろっか!」
というふうに、次やるべきことを言うのが大事だと思っています。
通信部:
将来の展望などはありますか?
田中さん:
生徒さんという点では、団体戦で全国に名前を挙げたいというのはありますね。
僕個人としては会員さんを増やしたいというのが目標です。
指導面に関してはまだまだ僕が勉強中なので、言葉による伝え方を身に付けていきたいです。
通信部:
ありがとうございました。では最後に学生に何かメッセージなどあればお願いします。
田中さん:
僕が通っていた大学のゼミの先生が、「20代は投資」とずっと言っていました。
今やっていれば、将来返ってくるからとにかく挑戦しなさいと。僕も実行中です。
先につながるようにやってもらえたらなと思います。
感想
笹部:
田中さんは指導者としてのお仕事を楽しんで、そして大きな目標を掲げてやっておられました。コンパスクラブという環境は「教育」という面においても、とても貴重な場ではないかと感じました。自分も子どもの時にこのような環境に入っておけばよかったなと、少し後悔の気持ちもあります。それほど魅力的な場でした。
田中(美):
練習の様子を見させていただいて、小学生から社会人の方までどの対戦相手を選んでも変わらないラリーの速さに驚きました。昔に比べて、地域社会で異年齢でのふれあいが少なくなってきた中、コンパスクラブさんでは、縦割りを取り入れた指導方針を取られていて、同じ学年同士で授業をする学校では学べないので通うことで身につけられていいなと思いました。
取材先:コンパスクラブ
住所:東大阪市日下町4-2-20
Tel:072-980-7115
Fax:072-9807116
HP:http://compass-takkyu.com/
E-mail:info@compass-takkyu.com
取材班
田中美空 近畿大学 総合社会学部 3年
笹部好生 近畿大学 総合社会学部 3年
田中遊也 近畿大学 総合社会学部 3年